ようやく本題です。
現在完了形とは
現在完了とは英語の時制のひとつで、日本語にはない考え方なので、感覚的にわかるように最後の例文の暗記に集中しましょう。
とはいえ、仕組みもしっかり解説します。
過去分詞
まず、使われるパターンはこんな感じです。
S(主語のこと)+have(主語が3単現だとhas)+動詞の過去分詞
3単現=3人称単数現在
過去分詞??
聞きなれない言葉が登場しました。
動詞の規則変化の法則
この2記事で活用については解説していますので、しっかり読んでください。
つまり英語の動詞には併せて4形態の活用をするのです。
例えば、”sing“「歌う」という動詞の場合
原形-3人単現-過去形-過去分詞
sing-sings- sang- sung
という4形態、また、動名詞にする場合は-ingをつけてsingingになる、という併せて5つの活用があると覚えておいてください。
これ以上はありません!5つだけです。
他の動詞がどう活用するかは、上の動詞の規則変化と不規則変化の記事を読んでくださいね。
現在完了の時制とは
過去のある時点から始まって、今も続いている、あるいは今しがた終わった、こんな事柄に対して現在完了は使われます。
“I have lived in Osaka since I was born.”
「生まれてからずっと大阪に住んでいます。」
sinceは「~から」、の意味で頻繁に現在完了と一緒に登場します。
“I have seen Jane three times in this year.”
「今年、ジェーンには3回会いました。」
“~ times”は「何回」という言い方です。
1回と2回だけは”once“、”twice“という言い方をしますが、3回以降は”数字 + times“と表現します。
“in this year“という、今年という範囲、言い方を変えれば、今年が始まって(過去のある時点)から今までに、という完了形の時制の中で3回会った、という表現です。
“I have just finished my homework.“
「今ちょうど(今しがた)宿題が終わったところです。」
もちろん、”I did my homework.”「宿題をやりました」と言っても構いませんが、これだと、2日前に終わったかもしれないし、2時間前に終わって、そのあと食事をして、ゆっくりした後かもしれません。
今まで宿題をしていて、今それが終わったところだよ、と言いたいときには、「過去のある時点から始まって、今も続いている、あるいは今しがた終わった」の表現を使うとしっくりきます。
これが現在完了です。
イメージがだんだんとつかめてきたことことと思います。
図で表しましょう。
「過去のある時点」はこの場合明確ではありません。ただイメージとしてはずっとやってたんだな、という感じになります。
別の使い方として、経験用法というのがあります。
日本語でなら、「~したことがある」という経験の表現がありますよね。
「富士急ハイランドには2回行ったことがある」の言い方です。
実は英語ではこれも現在完了で言い表します。
なぜ、現在完了を使うかというと、これも過去のある時点から今に至るまでに経験した、という現在完了の時制そのものだからです。
「過去のある時点」ということばが何回も出てきますが、経験という観点から言うと、生まれてから、になるのでしょうか。
でも、「いついつから今に至るまで」と時間限定的に言う言い方もあります。
こういったことを踏まえて、例文を出していきましょう。
“I have been to Fujikyu Highland twice.”
「富士急ハイランドには2回行ったことがある」
これだと多分生まれてから、あるいは富士急ハイランドができてから、になるのでしょうか。
この10年で2回だとどうでしょうか。
“I have been to Fujikyu Highland twice in this decade.”
「富士急ハイランドにはこの10年で2回行ったことがある」
1年=year
10年=decade
100年=century
1000年=millenia
という英語での単位があります。中学で習う単語ではないですが、豆知識として覚えていて損はないです。
まだ若いみなさんは西暦2001年元旦が来た時に、アメリカやヨーロッパで”Happy New Millenia!”などと言っていたのをもちろん経験すらしていないでしょう。
普段は”Happy New Year!”で新年を祝うところを、新しい1000年の始まりを祝っていたんですね。
話がそれました。
では、「2010年から今に至るまで2回行ったことがある」ならどうでしょうか?
“I have been to Fujikyu Highland twice since 2010.”
sinceを使います。簡単ですね。
ちなみに、「行ったことがある」の表現では、”have gone to“が使われそうなものですが、一般的には”have been to“が使われます。
それはなぜでしょうか?
【現在完了形】have gone toとhave been toの違い
短い記事なので、これは絶対見ておいてくださいね。
さて、これで現在完了形の説明はすべて終わりなのですが、なぜか中学の教科書ではこの考え方を「継続用法」「完了用法」「経験用法」と分けて解説しています。
別に分けずとも完了形の考え方は一貫しています。
それは「過去のある時点から今に至るまで」です。
それをあえて分けて説明するのは、それはたぶん伴う副詞が特徴的だからでしょう。
教科書にならって、それぞれを解説していきましょう。
継続用法
「過去のある時点から今に至るまで」ですが、たぶんそのまま続きそうな事柄です。
“I have lived in Osaka since I was born.”
まだ「住み終わって」はいません。
完了用法
“I have just finished my homework.”
今までずーっとやってて、今終わったんだよ!と言いたいんですが、それは”finish”という動詞が出ているので、わかる話です。あえて、完了用法という必要があるんだろうか?という話です。
経験用法
これもあえて「経験用法」と覚えなくても、文脈で、行ったこと、やったことがあるんだな、と分かるはずです。
“Katie has lived in Tokyo.”
A「ケイティはずっと東京に住んでいる」
B「ケイティは東京に住んだことがある」
どちらにも訳せます。
もし、聞き手がケイティは今ロスアンゼルスに住んでいることを知っていたら、Bの解釈になります。
もし、聞き手が東京にいて、話し手と会話していたら、Aの解釈になり、ずっと東京に住んでて、今も住んでいるんだな、の解釈になります。
この文をどっちの意味か明確にする副詞があります。
Aの場合”Katie has stilllived in Tokyo.”
「ケイティはずっと東京に住んでて、まだいます」
Bの場合“Katie has once lived in Tokyo.”
「ケイティはかつて東京に住んだことがある」
これが経験用法の考え方です。
つまり、「完了形」という意味合いでは、特に「継続用法」「完了用法」「経験用法」と分けなくとも、「過去のある時点から今に至るまで」の考え方に動詞の意味合い、話された状況、副詞や副詞句の意味、を加味すれば、自然と分かるはずなのです。
次回、完了形の疑問文や否定文の解説をします。
今回は例文あり!です。
何度も声に出して読んで、完了形の自然な流れと意味合いをしっかり脳の中に作りましょう!
現在完了2の例文
「生まれてからずっと大阪に住んでいます。」
「今年、ジェーンには3回会いました。」
「今ちょうど宿題が終わったところです。」
「富士急ハイランドには2回行ったことがある」
「ケイティはかつて東京に住んだことがある」
「プロテニス選手になることはずっと私の目標です」
「彼が行ってしまった理由を彼らは聞いたはずです」
※”he’s 過去分詞”=”he has 過去分詞”
「物事がどれだけ悪い状況になってしまったか僕はわかっている」
「君はふざけているに違いない」
「彼女は病気に違いない」
※”‘s gotta be”=”has got to be”
下が次の記事です
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