16.不定詞 part 1【不定詞とは一体何か】

中学生

中学校2年生になって、「あ、俺、英語苦手かも」と思い始めるのがこの不定詞の範囲ではないかと思います。

なので、この不定詞、一つずつゆっくり理解して、決して「苦手」と思わないで済むようにしましょう。

ひとつずつ、しっかりと、理解していきましょう。

なぜ、「不定詞」というのか

これは日本語のネーミングのセンスのなさを疑ってしまいます。

こんなネーミングのせいで多くの中学生の皆さんが不定詞で急に英語が分からなくなったりしているとしたら、このネーミングはかなり罪ですね!

なんで、この英語の用法を「不定詞」と言ったのか、理由を聞くとさらに意味が不明になるかもしれません。

なので、「不定詞」という日本語にはあまり意味がないと思っておいた方がよいかもしれません。

「不」=否定
「定」=定まる
「詞」=ことば

つまり、「定まらない言葉」という翻訳(?)になるのですが、ホント意味不明ですよね。

英語では人称(”am”, “are”, “is”や”-s”など)や時制(”-ed”など)によって、動詞が定まっていますが、この不定詞では「定まらない」という説明なのですが、この説明がより意味不明です。

本当は”to+原形”と説明すべきところなのかもしれません。

つまり、人称や時制にかかわらず、不定詞においては”to+動詞の原形”と定まっているのです。

ちっとも「不定詞」じゃない、いつも”to+動詞の原形”なんだ、というところでまず理解してもらって大丈夫です。

で、その不定詞をどう使うか

ざっくりいうと、

  • 名詞的用法
  • 形容詞的用法
  • 副詞的用法

の3つです。

こういわれると、?になる人がきっと多いはずです。

ゆっくり説明していきますので、安心してください。

まずは、不定詞に限らず、一般的に名詞、形容詞、副詞とは何なのかを説明します。

もう理解している人は飛ばしてしまって大丈夫です。

名詞とは

モノ、ヒト、コトです。
日本語的には、「~は」「~が」「~を」「~の」などとつなげて、「~」に当たる部分が名詞です。

例えば日本語の「美しい」という言葉に上の「~は」「~が」「~を」「~の」をつなげられるでしょうか?
答えはNOですよね。

それは「美しい」という言葉が形容詞だからです。
でも「美しい」に「こと」をつなげると「~は」「~が」「~を」がつながりますよね。

(例)
×美しいは重要だ 
    ↓
〇美しいことは重要だ 

英語では

×Beautiful is important.
    ↓
〇Beauty is important.

“beautiful”美しい
“beauty”美しさ 

ちなみに、「~こと」をつけるとなんでも名詞句になります。

例えば、
「君が君のお母さんに『お母さんなんて嫌いだ』と言ったことは残念だ」

上記の例文では「君が君のお母さんに『お母さんなんて嫌いだ』と言ったこと」の全部が名詞句になります。

英語だと
It is a shame that you have told your mom that you hate her.

みたいなところでしょうか。that以下が名詞句になって、主語の代名詞”It”がそれを受けます。

さらっと「それを受けます」なんて言ってしまいましたが、少し説明しますね。

英語は頭でっかちを嫌う言語です。

頭、とは主語に当たる動詞より前に来る部分です。

なので、まず、”It is a shame”「残念だ」と言ってしまってから、何が”a shame”なのかをthat以下で詳しくするわけです。

非常に英語的な構文と言えます。

形容詞とは

形容詞とは名詞を説明する詞(ことば)です。

一般的には名詞の前につきます。

a big house
a great man
a beautiful woman

みたいな感じです。

または、S+V+C(第2文型 主語+動詞+補語)の形をとって、主語を説明します。

I am fine.
She is so smart.

その発展形として、S+V+O+C(第5文型 主語+動詞+目的語+補語)の形をとって、目的語の説明をします。

You made me mad.
「君が俺を怒らせた」

“You”が”me”=”mad”にさせた、目的語の”me”を形容詞の”mad”な状態にさせた、という典型的な第5文型の形です。

このように、主語や目的語の名詞(代名詞を含む)や名詞句を修飾(しゅうしょく)する詞を形容詞と呼びます。

副詞とは

形容詞とは動詞、形容詞、副詞を説明する詞(ことば)です。

一般的には修飾する詞の前や後ろにつきます。

She runs very fast.

“fast”は動詞”run”を「速く」と説明しています。
“very”は副詞”fast”を「とても」と説明しています。

多くのケースで形容詞形に”+ly”で副詞になります。

The family lived happily ever after.
「その家族は幸せに暮らしましたとさ」
“~lived happily ever after.”はよく童話などのお話の最後に使われる表現で「めでたしめでたし」という感じです。

品詞とは

品詞とは、「名詞」「代名詞」「形容詞」「動詞」「副詞」をまとめて言う言い方です。

「”She was killed cold-bloodedly.”の”cold-bloodedly”の品詞は何ですか?」

のように品詞という言葉は使われます。

ちなみに上の英語例文ですが、「彼女は冷血に殺された」という文章です。まだ習っていない受動態の形ですが、そこは気にせず、”cold-bloodedly”に注目してください。

形容詞”cold”が名詞”blood”を説明して「冷血」になり、その上に”-ed”を追加して”cold-blooded”という「冷血な」という形容詞にし、さらに、”-ly”を追加して、”cold-bloodedly”になり、「冷血に」という副詞になっています。

英語にはこのように基本的な単語、”cold”と”blood”を知っているうえで、”-ed”を付けて形容詞的に、その上に”-ly”をつけて副詞的になる、というシステムを知っていればいろんな文章が理解・読解できることがあります。

すこし話がそれ過ぎました。

続き(名詞的用法、形容詞的用法、副詞的用法)は次以降の記事で!

下が次の記事です

コメント

タイトルとURLをコピーしました